【アニメ】神様になった日【考察記事】

 

我は"全知"の神である。

 

 

こんにちは。中野です。

 

 

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今回は『神様になった日』についての考察というか、現状(1,2話)の情報の整理と、そこから導き出した自分なりの見解を記していきたいと思います。

 

取り扱う情報としては、本編(1,2話)と放送前に公開されていた公式PVの内容です。

 

 

 

1話「降臨の日」

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冒頭、ひなの語り(インタビュー?)からスタート。

 

「そうじゃのう。何もかもが新鮮じゃった。何もかもがキラキラしておった。たくさんの宝石を詰めた、宝箱のような思い出となった」

 

この折りたたみ椅子に座るひなの姿、私は「映画監督」を連想しました。

この後の展開で分かりますが、作中で映画を撮るのが本筋になってきそう。

作品の舵を取る「監督」は、その采配によって作品の命運を担います。ある意味では「神様」的な存在とも言えるかもしれません。

 

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バスケをする陽太と阿修羅。

 

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「我は"全知"の神である!」

 

そこに現れたのは、1人の少女でした。

彼女は、北欧神話の主神、オーディンだと言います。

 

ここで気をつけるポイントは、

 

"全知"ではあるが、"全能"ではない。という点。

 

「神様」と来れば「全知全能」がセットになりますが、彼女はどうやら何でも出来るという訳ではなさそう。

 

しかしながら、その"全知"も綻びが見えます。

 

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次のシーンで、彼女はバスケを知りませんでした。全知であるにも関わらず。

神だから人間界のスポーツを知らないとも言えますが、恐らくそうではありません。

 

バスケットボールは、一般的に広く認知されているスポーツですから、普通に生きていたら知らないということは、まず有り得ないと思います。

 

この場面では、彼女が「世間の常識を知らない=一般社会から隔絶されていた存在」であることを示唆しているようにも思います。

 

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そして、オーディン(ひな)から告げられたのは

「30日後にこの世界が終わる」ということ。

 

オーディンと世界の終わりでピンと来る人もいたかも知れませんが、ここで"ラグナロク"について触れます。

 

ラグナロク北欧神話の世界における"終末の日"のこと。

 

つまり、彼女の言う30日後が「ラグナロク」にあたると考えます。

 

そして、ラグナロクの中でオーディンはどうなるか知っていますか?

 

結論から言うとフェンリルに丸呑みにされて死にます。

 


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世界的IT企業の名前がフェンリル。そして、自称オーディン……。

 

ひとまず次の場面に進みましょう。

 

しばらくはギャグパートが続きます。

 

 

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主人公である陽太は逆から読むと「太陽神成」

 

太陽神といえば、エジプト神話のラーやギリシャ神話のアポロンなどが有名ですが、恐らく今作での意図としては日本神話の主神である天照大神を意識しているでしょう。

というのも、伊座並さんの存在があるからです。ちなみに天照大神伊邪那美命の子です。

本来、天照大神は女神という解釈が一般的ですが、今作では少女のひながオーディンを自称していることもあって、敢えてそうしている可能性が高いと思われます。

 

 

閑話休題

 

 

一緒に図書館に向かうことになった、ひなと陽太。

 

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ひなが突然、晴れているにも関わらずコンビニで傘を買うと言い出します。コンビニは知っていた様子。

 

 

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そしてひなの言う通り、どしゃ降りの雨が降り始めます。

 

陽太は目の前に停まろうとしているバスに乗ろうと提案しますが、ひなは歩いたほうが早いと言います。

 

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しばらく歩くと、渋滞ができており、歩いていた2人はバスを追い抜かします。

 

 

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「言った通りであろう?」

これにはひなちゃんもドヤ顔。

 

そして図書館で伊座並さんに会いますが、ひなのお節介により図書館を追い出されます(要約)

 

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ひな:何と言えばいいか、そうじゃなあ……

"愚かな人類の選択"によって、世界は終わる。

 

世界の終わりについての陽太からの質問に、ひなは、こう答えます。

どうやら終末に際して大きな"選択"があるようです。

 

 

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お腹が空いたという自称神様は、ラーメンが食べたいと宣います。そこで繰り広げられるのが、ひなの競馬予想(予知?)シーン。

 

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ちなみに、ここで出てきた競走馬の名前も神に因んでいます。

 

ゾロアスター

ゾロアスター教。別名「拝火教」。アフラマズダを主神とする。

 

アシュタロテ

→豊穣の神。

 

オモイカ

→岩戸隠れで引きこもってるアマテラスを外に出すための知恵を神々に授けた。

 

 

閑話休題

 

 

次々と言い当てていくひなに、ラーメン屋の店主も陽太も驚きが隠せません。

 

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これには陽太もこの表情。彼女の力を信じる他ありませんでした。

 

 

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ドヤ顔のひな。

 

やはり彼女は"全知"の神なのでしょうか……。

 

 

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ひな:わしは世界の終わりまで、貴様に付き合うことに決めた。さあ、貴様は神の力を得て、何を望む?

 

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陽太:受験に受かって伊座並さんと同じ大学に通いたい!!

ひな:その前に世界がお!わ!る!

 

この辺のテンポの良さは流石ですね。

 

 

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ひな曰く、伊座並さんは高校野球観戦が趣味だから野球でカッコいいところを見せればイチコロだそう。本当?w

 

"全知"なのに陽太の名前も知らなかったひなが伊座並さんのことをそこまで知っているでしょうか?

 

これは、ひなの口から出まかせの可能性があるでしょう。そして、これは2話への布石だったのかもしれません。

 

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野球対決は敢えなく撃沈。相手投手はボール→ストライク→ストライク→ストライクと投げ、ひなの予言した5球目を投じることはありませんでした。

 

競馬はピタリと言い当てていた描写の後にこれなので、やはり彼女の"全知"は予知能力ではないようです。

 

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ひなに促されるまま、伊座並さんに「好きです(超小声)、付き合ってください!」と告白(?)するも「ごめんなさい」と言われ、膝から崩れ落ちる陽太。

 

陽太の立場からしたら振られたとしか思えませんが、ちゃんと好きとは言えていないので、伊座並さんは「付き合って」を告白と受け取ってなさそうなんですよね。

例えば「(このあとご飯)付き合ってください」に対して「(今日はもう遅いから)ごめんなさい」みたいな。

 

この場面のポイントとしては、ひなが陽太に告白するように仕向けている点。

灯台下暗しというか、当事者は気付かないけど、第三者目線で考えたら脈アリとしか見えない関係なんですよね。陽太と伊座並さん。

ひなは確信を持って陽太の背中を押している様子。告白する前から駄目だと諦めている陽太とは対照的でした。

 

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帰る家のないひなは陽太の家に泊めろと言います。当然今日出会ったばかりの少女を泊める親などいないと陽太は断りますが、陽太の母は、ひなのような存在が現れることを予期していた様子で、ひなの宿泊を許可します。

 

この子はいったい何なんだ?

 

というところで第1話終わり。

 

 

 

 

2話「調べの日」

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OP映像の一部ですが、これめちゃくちゃ良い。夏の爽やかさとともに、その儚さ、これからの展開を予期するような不穏な部分もあって、このOPだけでも考察が捗りそうです。

やはり映画撮影は最後の夏休みの一大イベントとして本筋に関わってきそうですね。

あの折りたたみ椅子に座ってメガホンを握っているのは陽太の妹、空でした。

1話冒頭のシーンは監督ではなくて、出演者インタビューのようなイメージかも。

 

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冒頭、陽太ママが出てきましたが……

 

かわいすぎるだろ……(勃起)

 

かわいいママが出てくる作品は名作の法則から言っても、本作が100点満点中の100億点なのは疑う余地がありません。

 

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「ひなっ♡」

 

天使か?

 

いかんいかん、油断してるとただの感想の羅列になってしまう……。

 

この場面で気になった点は

 

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ひな:お前いま笑ったろう?日本で一番多い苗字と、今世紀の名付けランキング一位の名前で!この世でもっともありきたり名前だったから!

陽太:笑ってない笑ってない!

ママ:そうよ?どんな素朴でも、親の愛がこもった大事な名前よ?笑っちゃ駄目

 

そう。彼女の名前はこの物語の中では平凡なんですよ。伊座並とか、国宝阿修羅とかいう名前のキャラクターがいる中で、佐藤ひなという我々の生きる現実でも居るであろう名前。

これも敢えてそうしているでしょう。

 

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この天才ハッカーの少年も「鈴木」ですからね。意図的にそうしていると思われます。

 

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ママによると、ひなは「遠い親戚の子」だそう。帰ってきた陽太の父も、ひなの居候を許可します。

 

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ここで陽太の妹の空が登場。成神家が太陽と空と大地と時を支配していると、ひなは号泣します。

 

Kiss、するぞ?

 

 

場面は変わって、陽太の部屋。

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ひな:人とはこんな贅沢な暮らしをしておるんじゃのう……。

ひな:良い思い出はないのう。そんなものがあれば、人は幸せでいられるんじゃろう。

 

遠い目で語るひな。やはり、ここに至るまでに何か重たい過去がありそうですね。

 

 

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ゲームに興味を示すひな。

 

ひな:こやつは勇者のはずなのに、何故レベルが1なのじゃ?もっとレベルの高いやつが相応しいのではないか?

陽太:レベルが高いやつはね、もう伸び代がないんだ。こいつの伸び代は、果てしないのさ!

ここの台詞も、かなり示唆に富んでいそうですよね。ここでゲームが絡んでくるので、ゲームの世界説や、ループ物(強くてニューゲーム)として考察を膨らませる人も多そうです。

私は、この台詞は陽太自身のことを含んでいるように思いました。

彼はバスケで高校最後の大会に負けて、部活を引退して受験勉強に集中しているという設定です。

そして、バスケに関して、恐らく怪我など何かしら過去にあった様子(PV参照のこと)なので、部活の面で引っかかっている部分があるんでしょうね。

レベルが高いやつ(経験者)とレベル1(未経験者)の対比で、後者が伸び代次第で前者を追い越す可能性を秘めている的な。

 

そして次の場面も印象的なシーン。

 

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ひなを見つめる陽太の両親。

 

大地:こんな日がくるなんてな。

時子:でも可愛い子よ。大歓迎だわ。

大地:そうだな。出来る限りのことはしてあげよう。

 

やはり陽太の両親はひなの事情を少なからず知っていますね。そして、その言葉からは

この先の彼女の運命を知っていて、だからこそ出来る限りのことをしてあげたい。

という思いが伝わってきます。

 

陽太の両親は一体何者なんだろうか。

 

 

次の場面は、伊座並さんのお話。

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やっぱりママンが可愛いじゃないかあ……!(恍惚)

 

……失礼しました。

 

成神家と伊座並家は家族ぐるみの付き合いだったようですね。幼馴染というのは確定でしょう。

 

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陽太によると、伊座並さんは母親が病気で亡くなってから、内向的になり他人とあまり関わらなくなってしまったとのこと。

 

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陽太:そんな伊座並さんが、中学生になってモテるようになった。いつからか伊座並さんは、学園のマドンナになっていた。その事実は、彼女を見る目を変えてしまった。

 

はい、ここ畜生エピソード。

近くで学園のマドンナになっていく彼女を見て、異性として意識し始めた……って。

 

あのさあ……(溜息)

 

相対評価で女性を好きになるんじゃあないよ。

 

それで初恋とか言われてもねえ……。本当に好きなら他の男が告白しようとしてるのを良しとするのはどうなのよ。

 

閑話休題

 

 

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なんやかんやあって、空の課題である自主制作の映画を手伝うことに。

 

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アルマゲドン

→地球に衝突する小惑星を壊しにいく話

  →30日後に終わる世界のこと

 

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『ロッキー』

→落ちぶれたボクサーが過酷な特訓を積んでチャンピオンに立ち向かう話

  →作中のスポーツ要素=陽太のバスケの件

 

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シザーハンズ

→人造人間と少女が心を通わせる話

  →ひなと陽太のことを示唆?

 

パロディの連続でしたが、今後の展開の伏線のようにも思えました。

シザーハンズ』の部分は「?」と思われたかと思うので、後ほど詳しくまとめます。

 

 

少し場面は飛んで、伊座並さんにアピールするために曲を作ろうと言い出したひな。

"全知"の彼女には造作もない……ようです。

 

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なんか出来た。演奏はできなくとも、作曲は可能な様子。

 

なんだコレは?また"全知"なのか?

イヤ……"全知"じゃない。いや、"全知"か?

なんだコレは!?

やはり"全知"なのか?(ナルトのコラ画像)

 

 

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まんまと伊座並さんの家に上がり込む陽太。クソが。

 

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しかし、付け焼き刃ではそう上手くは弾けるわけもなく。ざまあみろ──

 

 

!?

 

 

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オイオイオイオイオイオイオイオイ

 

終焉(おわ)ったわ。

 

これもう"女神(ミューズ)"だろ。

 

伊座並さんが"女神"になりました。

 

 

『神様になった日』 〜完〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……冗談です。

 

ここの伊座並さんの表情を見るに、確実に脈アリですよ。もしこれで何もなかったら、もう死んでもいいよ。だって雌の顔だもん。完全に。

 

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まあ、ここで結局ヘタレかますのが成神陽太なんですけどね、初見さん。

 

 

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ラスト、空ちゃんがぐったりして帰ってきました。何があった??

 

ちなみに空ちゃんの隣の人は、この人。

 

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……Kiss、してもいいか?

 

 

というわけで、1〜2話を駆け足で振り返りました!

 

以下から、まとめと考察です。

 

 

まとめと考察

※以下からは、筆者の個人的な妄想が多分に含まれます。

 

 

 

①ひなは"造られた"存在である。

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自らを"全知"の神と宣言する自称オーディンのひな。彼女は"全知"と主張していますが、決して「何でも知っている」訳ではありません。

 

本当に"全知"の神であるならば、この世の全ての事象は既知であるはずです。しかしながら、バスケのルールも知らなければ、陽太の名前も知りませんでした。

 

何でもは知らないわよ。知っていることだけ。

 

つまりは、こういうことです。

 

雨が降ることを言い当てたのは、知識があれば雨雲などを見て、ある程度予想できるでしょうし、渋滞を予知したのも、雨が降れば当然事故が起こる可能性は上がります。

競馬に関しても、驚異的ではありますが、走っている馬の様子からレース展開を予想するというのは(現実に再現するのは到底無理ですが)、理論上は不可能とは言い切れないかと思います。野球も、投手のクセや捕手の配球などデータである程度予測ができます。

つまり、彼女は予知ではなく、様々な要素から導き出した「予測」をしているに過ぎません。

 

伊座並さんが野球好きなこと、映画の音響監督を目指していることも、本人から明言されていません。ただ、図書館で勉強していた際に「音の心理学」を持っていましたから、そうした情報から推測することは可能です。これも"全知"なのではなく、彼女の観察眼が鋭いと言うべきでしょう。

 

私がここで言いたいのは、彼女が現時点で"神様"ではない。ということです。

"全知"の"神様"ならば完璧な予知をするはずですから。

 

彼女が神様になった日、世界は終焉へと動き出した。

 

公式HPにも書かれている文章ですが、これがミスリードになっている気がします。

彼女が「神様になった日」がいつなのか。これが明確になっていないんですよね。

そもそも"神様"が、かなり概念的な意味を孕んでいるので難しいのですが、少なくとも今の時点で彼女が"神様"なのかは疑問です。

ですから、ひながいつ「神様になる」のかが今後の焦点になり、物語の核心部分になっていくと考えます。

 

では、神様ではない彼女は一体何者なのか?

 

それは1話の内容の部分でも触れましたが、

フェンリル「社会から隔絶された存在」という点。

 

"ラグナロク"でオーディンフェンリルに殺されます。これは、そのまま本作に当てはめることができます。

 

オーディン(ひな)⇔フェンリル(大企業)

 

という対立構造です。

 

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画像が粗くて申し訳ないのですが、PVに出てきたこのシーン。天才ハッカーである鈴木少年が何かを調べているシーンなのですが、ここに"Fenrir institute(フェンリル研究所)"という名称が見えます。また、八幡大学の表記もありますね。

ここから分かることとして、フェンリル(大企業)は研究所を持っていること。また、その研究所に八幡大学の関係者がいることです。

 

また、八幡大学でピンと来た方もいるかもしれませんが

 

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はい。陽太が赤本を持っている大学です。

陽太は「伊座並さんと同じ大学に行く」という願いを持っていますが、どこの大学かは明言されていません。しかしながら、赤本を持っていることから、八幡大学が志望校の1つには入っていることは確実でしょう。

 

話を戻します。フェンリルは研究所を運営しています。その研究所がどういう場所か。それは、クローン、ないしは人造人間(アンドロイド)の研究所といったところでしょう。

 

ひなは、そこで"造られた"存在と推測します。

 

陽太の両親がひなの到来を知っていた理由は、2人がフェンリル研究所の関係者だからです。

 

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成神家、いい家ですし、親の年収はかなりありそう。

 

両親の出身大学が八幡大学で、その影響から陽太の志望校になった、という説。

 

じゃあ、伊座並さんは?

 

伊座並さんの志望校が八幡大学のパターンですね。その場合は、伊座並さんの母親もフェンリル関係者の可能性が高いと思います。そして八幡大学出身。

理由としては、成神家と家族ぐるみの付き合いがある点。職場が一緒で、というのは自然な流れですからね。

亡くなっているのも、研究関連で亡くなったのではないかな、と予想します。

 

また、2話で出てきた

 

シザーハンズ

 

これは、人造人間と少女が心を通わせる物語です。

ひなを造られた存在とすると、本作と『シザーハンズ』では立ち位置が逆なので、そのまま当てはまるようには思えません。

 

ここで1話で解説したメタファーを思い出してください。

 

ひな=オーディン(男神)

 

陽太=天照大神(女神)

 

どうでしょうか。

 

シザーハンズ』のパロディを伏線と捉えるならば、こういう風に考えることもできます。

 

ひなは生み出されてから、知識のインプットはあれど、恐らく目的に必要な情報に限られていたのでしょう。そして外の世界を知る術も無かった。ですから、スポーツのルールは当然知るはずもありません。

 

ひなが何らかの方法で研究所を抜け出してきたのか(イレギュラー説)、それとも正規の手続きを経て(誰かの命令で or 自らの意思で)出てきたのかは、不明です。

 

 

②終わる「世界」について

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この点に関しては、大きな誤謬があります。そして、この点が最大のミスリードとも言えるかと思います。

 

終わる「世界」は何を指しているのか?

 

世界の終わりは、ひなの言ったことです。前述した通り、彼女は"神様"ではありませんから、この世界が終わるという話は何処かで得た知識のはずです。

そう、例えば研究所の職員に吹き込まれた、とか。ある種の洗脳のようなものでしょうか。

まあ、これは妄想ですけどね。

 

世界が終わると聞いたら、まず最初に我々の生きている世界が終わると思ってしまいますよね。

作中でも、陽太が「巨大隕石でも落ちてくるの?」と聞いてますし。

 

では、ここでチェス盤をひっくり返します。

 

「死」=「世界」の終わり

 

例えば、いま私が死んだら私が見る「世界」は終わりです。もうこの目で見ることはできなくなりますから。

しかし、私以外の「世界」は滞りなく進みます。

 

これが、誤謬です。

 

世界の終わり=人間社会の崩壊 とは限らないということです。

 

このバイアスをとり払うと、30日のカウントダウンが、佐藤ひなという存在のカウントダウンなのだと捉えることもできます。

 

そのタイムリミットを知っているからこそ、陽太の両親は、ひなを保護するし「できる限りのことをしてあげよう」と思う訳です。

 

 

③神様になった日

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神様ではないひなが、神様になった日、(彼女の)世界は終焉に向かう。

 

本作の肝は、恐らくここになってくるでしょう。限られた時間を、彼女は、そして陽太はどう過ごすのか。

 

神を殺して 世界を守るか、世界を狂わせてまで、神を守るか

 

本作のキャッチコピーの1つを引用しました。

 

ここから読み取れるのは、選択を伴うということ。どちらも守ることはできない。このジレンマが1つのテーマ。

世界をひなと仮定して、神をひとまずフェンリルという組織にしてみると、

 

「組織を殺して ひなを守るか、ひなを狂わせてまで 組織を守るか」

 

一応、意味は通りそうです。

 

"神様"になるとはどういうことなのでしょうか。以下からは妄想全開になります。

 

ひながアンドロイドだと仮定しましょう。

彼女には感情(自我)が存在します。

ただ、命令をこなすだけであれば、感情は必要ありません。しかしながら、学習を積み重ねる中で偶発的に感情(自我)が生まれる可能性は否定できません。

 

『Detroit:Become human』というゲームでは、AI学習の中で突発的にアンドロイドに生まれた感情がテーマになっています。感情を持ち、自我を獲得した彼らは果たして我々と同じ人間なのか……という部分が様々な葛藤を生む名作です。この『Detroit:Become human』の中では、アンドロイドの人権を獲得するために、彼らによる革命が描かれます。人間社会に広く普及したアンドロイドが反旗を翻したら、ひとたまりもありません。それは人間社会の崩壊(=世界の終わり)を意味します。

 

話を『神様になった日』に戻しましょう。

 

作中では全く描写されていないので想像になりますが、仮にひながアンドロイドだとしたら、造られているのは1体だけではないというのは自然な発想でしょう。何千、何万とプロトタイプは造られてきたはずです。

では、ひなが"神様"になるとはどういうことか、それは、他のアンドロイドを従える"上位の存在"になることです。

アンドロイドの中の"神様"的な存在ということです。

その発達した自我から、彼女はその司令塔になる可能性を秘めている。

彼女が"神様"になることで、世界を終焉に導くことが可能というわけです。

 

では、フェンリル側は何も対策を取っていないのか?

もちろん、対策はしてあるでしょう。例えば、管理下に置けなくなった個体を処理するプログラムは仕込んでおくはずです。

アンドロイドにおける「死」は物理的な破壊もあるでしょうが、獲得した自我が消えることも、ある意味で「死」と言えるでしょう。

この30日のタイムリミットが、ひなの自我が消失するまでの時間だったとしたら。

いわば彼女の創造主が埋め込んだ、"時限爆弾"。

 

そして、こうしたプログラムが関わってくるとなれば、天才ハッカーの鈴木少年が絡んでくるのも自然な流れになっているように思います。

 

彼が現時点で、どういった立場かは分かりません。ひな(陽太)サイドと対立するのか、それとも協力するのか。

 

妄想を書き加えると、ひなの持っている「自我」が、存在していた人間のコピーである可能性も考えました。

 

例えば、鈴木少年の妹。

 

彼はその天才的な頭脳で、生き別れた妹のプログラムを作り上げた。しかしながら、それをフェンリルに利用されてしまって……みたいな。

 

まとめると、

彼女が"神様"になったとき、彼女の自我が消える(=死)

  →彼女の「世界」の終わり

 

彼女が"神様"になることで、アンドロイドによる反乱が起こり、人間社会が崩壊する

  →彼女以外の「世界」の終わり

 

『神様になった日』は、ひなが神様になることを阻止する物語である。

 

 

 

 

……いや、無理あり過ぎですね。流石に。

 

だって、タイトルの時点で過去形ですやん。

 

もうなってますやん、神様。

 

 

(昨日からずっと考えていたせいでCPU使用率100%になった結果考えるのを辞めたぼく)

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・結論

 

わからん。続きはよ。

 

 

 

 

 

はい、というわけでここまで思いついたことをダラダラと書いてきたので矛盾点は多々あるかと思います。そこはご愛嬌ということで見逃してください。何でもしますから。

 

ただの妄想の垂れ流しになってしまいましたが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

 

 

 

 

今回はこれでおしまい。

 

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

ps.最後に駆け足になってぶん投げる癖……もしかして俺、麻枝准なのかもしれん(?)